【駅エリアレポート】新神戸駅エリアの価値を調査しました その2【神戸市中央区】

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【駅エリアレポート】新神戸駅エリアの価値を調査しました その2【神戸市中央区】

本記事では新神戸駅エリアの駅周辺のレポート第2弾となります。

検索などから来た方にはぜひとも、第1弾も合わせて「【駅エリアレポート】新神戸駅エリアの価値を調査しました【神戸市中央区】

からご覧ください。

 

それでは、早速新神戸エリアの価値調査レポートの第2弾となります。この第2弾の記事では、主に地下公示価格や実際の取引価格を中心に、本当のこの新神戸駅周辺の資産価値がどのくらいあるのか、根拠のあるデータをもとにレポートをいたします。

過去の数年に遡り新神戸駅エリアの地価公示価格の推移や不動産鑑定士のコメントも一緒にレポートとなっています。

このような地価公示価格や不動産鑑定士のコメントなどは専門的な内容も含み、分かりづらい点があるため、随時かもしれませんが、できる限り分かりやすくレポートをしておりますので、ぜひご覧ください。

 

新神戸駅周辺の土地の取引価格を分析

それでは、実際の新神戸駅周辺の土地の取引価格を分析してみましょう。

いくら「この辺は人気がある」とか「価値が落ちない」と言われていても、特に根拠もなく言っている人は意外と多いです。

単にネット上の噂レベルで、根拠もなく言っている人も多くいますが、営業マンの中にも、実際のデータを知らずに言っている人は意外と多いため、このような記事を参考に根拠のあるデータを見るようにしましょう。

しっかりと根拠のあるデータをもとに分析をしていくことが最も正しいマンション選びの一歩です。

では、まずは以下のデータが新神戸駅周辺の土地の取引価格となります。できれば、ネット上の地図などと一緒に見てみるとよりイメージできるでしょう。

新神戸駅周辺の取引価格(引用:土地総合情報システム)

新神戸駅周辺の取引価格(クリックで拡大 引用:土地総合情報システム

まずは、坪単価が少し安めの熊内町は新神戸駅の東側となっており、三宮へさらに遠くなっていることがわかります。

旗塚通は新神戸駅と三宮駅共に、少し中途半端な位置となってしまっていることから、価格が休めとなっています。

しかし、それでも坪単価が77万円〜88万円あり、決して低い水準ではありません。

生田町はやはり、駅前ということもあり坪単価が120万円と高いことがわかります。

さらに北野町の場合、人気ということもありますが、この広さ(650m²)となると北野ではあまり数が少なくなってしまうため、その分のプラスアルファも含まれているため、坪単価が150万円となっています。

 

(*余談ですが、広い面積のものを一括で購入すると単価当たりの費用は安くなるのではないか?と思ってしまいますが、逆にマンションや集合住宅として人気のエリアの場合、このようなある程度の広さの土地がそもそも数が少なく取得するのが容易ではないため、価格が上がる傾向があるのです。)

 

中央区生田町2丁目329番の鑑定評価書(地下鉄新神戸駅、 330m)

では、次に国土交通省が開示した、地価公示における鑑定評価書を分析してみましょう。

以下の情報は全て、国土交通省の地価公示価格のデータをもとに掲載をしています。

新神戸駅周辺で詳細な地価公示の鑑定となっている場所は「神戸市中央区生田町2丁目329番」となります。

場所は以下のgoogleマップを参考にしてみましょう。

この場所の利用用途としては「中高層の店舗付共同住宅、事務所が多い商業地域」と成っています。

それでは、こちらの場所の公示価格の推移をご覧ください。

本地域における公示価格の推移(1㎡当たりの価格)

平成28年1月1日:360,000(円/m²)

平成27年1月1日:350,000(円/m²)

平成26年1月1日:338,000(円/m²)

平成25年1月1日:330,000(円/m²)

平成24年1月1日:330,000(円/m²)

平成23年1月1日:330,000(円/m²)

平成22年1月1日:333,000(円/m²)

平成21年1月1日:360,000(円/m²)

平成20年1月1日:380,000(円/m²)

これでは、少しわかりにくいため、以下のグラフを見てください。

地価公示価格の推移

地価公示価格の推移

このグラフはとても重要なグラフとなるので、要チェックです。

リーマンショックが起きたのは平成20年ですが、実際に日本の不動産の価値が下がっていったのは翌年の平成21年〜23年くらいの間と言われています。

つまり、この間の価格が底値と言えるでしょう。

今回の「神戸市中央区生田町2丁目329番」の場合、リーマンショックの前は380,000(円/m²)でしたが、リーマンショック後の最安値が330,000(円/m²)となっています。

これはリーマンショック前の87%くらいの価格となっており、下がり幅が抑えられていると言っても良いでしょう。

 

 

不動産鑑定士による当該地域のコメント:

それでは、続いて不動産鑑定士による当該地域のコメントを調査しましたので、ここに記載をいたします。

これらの調査はすべて、平成28年1月の調査結果となっております。

まずは、不動産鑑定士である清水 信博氏のコメントとなります。

・地域要因の将来予測

中高層の店舗付共同住宅、事務所が多い商業地域であり、今後とも現状で推移するものと予測する。なお、景気は緩やかな回復基調にあり、価格水準等から今後地価は上昇傾向で推移するものと予測される。

同一需給圏は、阪急神戸本線、JR東海道本線等の沿線で、概ね神戸市の圏域であり、需要者の中心は同一需給圏に地縁性をもつ事業者等である。中高層の店舗付共同住宅、事務所が多い商業地域であり、最近のマンション敷地への移行による影響も存する。なお、空室率も改善傾向を示しており、価格水準を踏まえた周辺の繁華性等から、需要も十分に見込まれる地域であるが、取引される価格帯もまちまちであり、需要の中心となる価格帯は見出せない状況である。

清水 信博氏のコメントとしては、今後も上昇傾向で推移する可能性が高いと考えられているようですが、取引される価格がまちまちとなっており、需要の中心価格が見出せないとあります。

この「取引される価格がまちまち」というのは本記事の上部で「実際の新神戸駅周辺の土地の取引価格」でチェックした通りですね。

もう一度、上の「実際の新神戸駅周辺の土地の取引価格」を見るとこの分析地と全く同じである生田町が「坪単価:120万円・1㎡あたり:35万円」で売買されていることがわかります。

清水 信博氏の分析結果では、1㎡あたりの価格を「360,000 円/m²」と算出されており、精度高い結果ではないでしょうか。

 

では、続いては同じく不動産鑑定士である小林 照幸氏のコメントをチェックしてみましょう。

・地域要因の将来予測

中高層の店舗付共同住宅、事務所が多い商業地域であり、今後とも現状で推移するものと予測する。なお、景気は緩やかに回復しつつあり、価格水準等から今後地価は上昇傾向で推移するものと予測される。

 

同一需給圏は、阪急神戸本線、JR東海道本線等の沿線で、概ね神戸市の圏域。需要者の中心は同一需給圏に地縁性を もつ事業者等である。中高層店舗付共同住宅、事務所が多い商業地域で、近時マンション敷地への移行による影響が窺われる一方、空室率も改善傾向にある。所在地周辺においては、利便性及び繁華性並びに価格水準を踏まえ底堅い需要が見込まれるが、購入動機により取引される価格帯はまちまちで、需要の中心となる価格帯は見出せない状況である

 

前述の清水 信博氏とほとんど、同じコメントのようですので、結論としては変わりありませんが、やはり価値としては本記事で調査を行った、「地価公示価格」と「新神戸駅周辺の土地の取引価格」とを比べて生田町の場合には35万円前後(1㎡あたり)が相場と言えるのでしょう。

 

最後に

新神戸駅エリアの価値を調査したレポートはいかがでしょうか。

三宮の再開発などで注目されている新神戸駅周辺の価値がイメージできたでしょうか。

私たち、マンション探偵のサイトではその土地の価値を調べるためには現地に実際に行ってみて、その場所のことを足を使って調べる「現地のレポート」と同時に根拠のあるしっかりとしたデータをもとに分析を行う両方が大事だと考えています。

その意味では、ぜひとも、第1弾のレポートである「【駅エリアレポート】新神戸駅エリアの価値を調査しました【神戸市中央区】

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また、他にもマンションレポートなども行っていますので、ぜひ他のページもご覧ください。